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フォード・グラナダ (ヨーロッパ) : ウィキペディア日本語版
フォード・グラナダ (ヨーロッパ)


フォード・グラナダ Ford Granadaイギリス西ドイツフォード欧州部門が1972年から1994年まで製造販売した中型乗用車である。1985年に登場した三代目はドイツではスコーピオと改名され、グラナダの名は消滅したが、イギリスではグラナダの名前で1994年まで生産された。
==概要==

===マークⅠ(1972年 - 1977年)===
1972年3月に登場。それまで欧州フォードの上級車は英国ではゼファー・ゾディアック、西ドイツではタウヌス17M/20M/26Mという全く別のモデルが生産されていたが、1967年のエスコートに始まり、1969年のカプリ、1970年のタウヌス13-15M/コーティナと進行してきた英独生産モデルの統合が、このグラナダの登場によって完結した。なお、デビュー当初は廉価版は「コンサル(Consul)」という、英国フォードで長年使われた名称が与えられて別車種とされていたが、1975年には全車種が「グラナダ」に統一された。
グラナダは機構的には既存フォード各車の方式を踏襲していた。エンジンはイギリス生産車ではV型4気筒2,000cc、V型6気筒2,500/3,000ccのいわゆる「エセックス」エンジンが搭載され、ドイツ生産車にはタウヌス17Mに用いられていたV型4気筒1700cc、V型6気筒2,000/2,300/2,600ccの「ケルン」エンジン、そして英国と同じV6・3000ccが積まれていた。ドイツ生産車のV4エンジンは1974年に、アメリカのピント用に開発・生産されていた直列4気筒エンジンに置き換えられた。サスペンションはタウヌス13-17M/コーティナと同じ形式で、前が欧州フォードが開発したマクファーソン・ストラットではなくダブル・ウィッシュボーンの独立、後はコイルスプリングで吊られた固定軸であった。ゼファー・ゾディアックのブレーキは当時としては珍しい4輪ディスクであったが、グラナダでは後輪はタウヌス17M/20M/26M と同じく、ドラムに戻された。
ボディバリエーションには2ドア・4ドアセダン、5ドアワゴン、2ドアクーペがあった。クーペは当初コークボトル型の丸みを帯びたスタイルで西ドイツでのみ生産され、英国では売られなかったが、1974年にシリーズ全体がマイナーチェンジを受けた際に直線的なスタイルに改められ、英国でも最上級の「ギア」(従来の「GLX」から改称)仕様に限って販売されるようになった。
グラナダは南アフリカでも生産され、現地の道路事情に合わせてV8エンジン搭載車も作られた。また、日本にも1973年頃まではディーラーの近鉄モータースニューエンパイヤモーターなどから輸入されていた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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